2008-12-20

納得研究会(第7回)

 本年最後の納得研究会は航海訓練所の練習船大成丸を会場として開催,25~26名の参加でにぎわった。
 筑波大学の茂呂研究室と大成丸の熊田船長が何か共同研究をした縁で,同船長は納得研究会のメンバーになっていたらしい。航海訓練所在職当時,私は彼と青雲丸に乗船していたことがあり,旧知の間柄なので,納得研究会で巡り合えた奇遇が嬉しかった。大成丸といえば,1981年に就航したとき新船受け取りから1年間,三席三等機関士として乗船,その数年後に次席二等機関士として1年半乗船していた懐かしい船だ。28年という船齢を感じさせないほどによく手入れが行き届き,整備されていた。船を守るという船乗りの基本を改めて感じさせられた。



練習船大成丸




初任看護師の初期業務習得過程に影響を及ぼす要因



大成丸の蒸気タービン



大成丸のブリッジ




練習船大成丸夜景

 今回の提案は2本。
(1) 新卒看護師の初期業務習得過程に影響を及ぼす要因
 新卒看護師の9%が1年未満で離職するという現状に問題点を感じた筆者が,新卒看護師の基本的な業務(検温)をビデオ撮影し,インタビューを行って,どのように「一人前の看護師として受け入れられ」てゆくか,新卒看護師自身はどのように職場に適応していると感じているかということを分析し,職場内教育や職場環境について検討することを目的とした研究。

(2) 「動機付け」とは何であったのか
 人間がある行動をする原因(なぜその行動をしたのか)を説明する「動機付け」という概念を俯瞰した発表だったが,私にはかなり難しかった。なぜ難しかったかというと,これまで断片的にしか心理学を勉強したことがなかったから。
 レジュメ後半の「失敗した授業例」を時間の関係で発表されなかったのは残念だった。特に,一番最後のスライドの「指導の場で問題になるのは本人の本当の動機付けよりも本人の動機付けについての指導者の認識(「やる気」をどう評価しているか)というところは詳しく聞きたかった。

(3) 船内見学
 大成丸船内見学は,実習生居住区,機関室,士官居住区,船長公室,ブリッジなど隅々まで案内していただいた。かつて私の職場であった機関室,蒸気タービンや教室を見て三等機関士だった頃,二等機関士だった頃を思い出した。

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