2011-09-10

船の科学館と飾り毛布

 9月30日で船の科学館が展示を休止することになっており、羊蹄丸は同館での保存展示を終わるので観に行った。
 ゆりかもめからは日の出の駅から対岸の晴海埠頭に停泊している練習船青雲丸が見えた。9月なのでそろそろ実習生が下船し、10月から始まる新たな実習に備えているのだろうか。青雲丸のオモテ側には水産庁の船が2隻アロングサイドで停泊しており、また豊海水産埠頭には東京海洋大学の海鷹丸が停泊していた。なんとも船乗り時代が懐かしくなる光景だ。
 船の科学館では「タイタニック号」の企画展が行われており、設計図を手書きし、鋼材を切断する元の型紙(木型?)をほぼ原寸大で作図している写真や、船を作るためのドックと船台を作っている写真、同時に建造されたオリンピック号とタイタニック号がとなりどおしの船台に並んでいる写真など、興味深い展示だった。
 6階のブリッジでは橋本進船長(横浜に保存している日本丸船長や大成丸の艤装船長を歴任された)のギャラリートークがあり、帆船の艤装や操船、船の文化などについてお話されていた。著書や論文も多く出されており、となりの航海訓練所専用岸壁にちょうど日本丸も停泊していたので懐かしく拝聴した。
 羊蹄丸では、これまで毎月第4土曜日に行っていた飾り毛布の実演を、今月は毎週土曜日に実施している。来週も再来週も予定があって来れないので、本船での飾り毛布実演を見るのは今日が最後の機会かと思う。飾り毛布の実演をされているのは、もと青函連絡船の事務部で客室係をされていた人で、連絡船が海底トンネルと交代してからはJRの鉄道に勤務されている。「青函連絡船と青函トンネルが同時に営業したのはたった1日だけです」というお話はとても心に残った。
 羊蹄丸見学のあとは久しぶりに南極観測船宗谷に乗船した。宗谷の前方には西日を背にして練習船日本丸が停泊していた。この船も船齢27年となって「新」の字を冠されることなく「日本丸」と呼ばれるようになった。
羊蹄丸車両甲板に展示されている実物のディーゼル機関車

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