私の写真は,たまたま通りかかったときに総帆展帆をしていたので撮影したものだったが,他の作品と比べるとベタな印象で人前にさらすのは少々気恥ずかしい。しかし,公の場に展示されたのは初めてなので記念すべき作品である。
博物館の展示と写真展を観たあとは,日本丸に乗船した。本日はクリスマスシーズンなので特別に電飾が施され,17時以降も見学することができた。私は1983年12月から1984年6月までの半年間,本船に三等機関士(教官兼務)として乗船していた。そのときの遠洋航海では,海洋写真家の中村庸夫さんが取材のためホノルルまでの航海に同乗し,楽しく過ごしたことを覚えている。
中村庸夫さんといえば,1974年(昭和49年)の初夏だったと思うが,玉川高島屋でヨーロッパの練習帆船レースの個展(整髪料メーカーのオールドスパイスがスポンサーだった)を開催したことがあった。当時高校3年生だった私は,商船大学進学希望だったのでその写真展を観に行き,帆船への憧れを新たにした。彼は私の人生に大きな影響を及ぼしたひとりということになる。
妻と日本丸を見学して,帆船に憧れた高校生の頃,三等機関士として乗船していた20代の頃など懐かしい過去に思いを馳せた。
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