出航式などで使う5色紙テープを目分量で10センチに切り出し、実測値にどれくらいのバラツキが出るかを表計算ソフトウェアで調べる授業を行った。この授業は,三宅なほみ先生(東京大学大学発教育支援コンソーシアム推進機構)の報告書 "Miyake, N.,& Shirouzu, H. (2005, June). Design and use of smart tasks in collaborative classrooms. Poster session presented at the meeting of the Computer Supported Collaborative Learning, Taipei, Taiwan."を参考にさせていただいた。
以下、授業の計画と結果。
【1時限目】
(1) 準備
鋏、10cm見本紙片、五色テープ、データ記録用紙(人数分)
(2) 出欠確認後、4人一組のグループを作り、机を向かいあわせて着席させる。
(3) 導入
① 「目分量で10㎝はどれくらいか?」という趣旨の発問をして、親指と人差指で10㎝の幅を示させる。
② 「人によって目分量には差があるので、実際にどれくらいの差があるかを確かめます。」
(4) 展開
-1- 目分量の10㎝は?
① 10㎝の見本紙片を配る。「10㎝を記憶してください」
(紙などに印を描かないように注意する。)
② 五色テープと鋏を各班に配る。
③ 「各自、目分量でテープを10㎝に切り出して、テープに記名してください。切り出すのは5本です。」「始めに切ったテープを見本にして2本目を切ってはいけません。毎回目分量で切り出してください。」
-2- 五色テープの切り出しと計測
④ データ記録用紙を配布する。
⑤ データ記録用紙に印刷してあるメジャーで、切り出した紙テープの長さを計測する。
⑥ テープに長さを記録する。
⑦ 班内全員のデータを記録用紙に各自記録する。
-3- 最大値、最小値、平均値の概算
⑧ 記録用紙をざっと見て、最大値、最小値にマークする。
⑨ 平均値がどのくらいの長さか、概略値を予測する。
⑩ 各班で、最大値、最小値、平均値の概略値を発表させる。
【2時限目】
-4- 表計算ソフトにデータを入力する
① 各自、自分の班のデータを表計算ソフトウェアにまとめる。
② 最大値、最小値、平均値、データの個数を、表計算ソフトウェアの関数を用いて求める。
-5- 度数を調べる
① 最小値が7.2㎝、最大値が12.8㎝だとすれば7㎝から13㎝まで2ミリ刻みで「長さクラス」を作る。
② COUNTIF関数を使って、「7cm以上の度数ー7.2㎝以上の度数」を7センチのクラスの度数とする。以下13㎝クラスまで度数を勘定する。
③ 度数分布図を棒グラフで作成する。
1学年全員のデータ(710サンプル)が集まったので、来週の授業で生徒に還元するため度数分布図を作ったところ、きれいな正規分布図が得られた。
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