K君は小学校のときの同級生である。互いに親の転勤にともなって広島で数年を過ごし、1969年に一緒に卒業した。私はその後ふたたび親の転勤で横浜に転居し、彼とはいつの間にか音信も途絶えた。
その後、1984年春に、私の大学の同級生が「オマエ、小学校の時広島におったて言うとったなぁ。そんならKて知らんか?」と聞いてきた。K君とその同級生は職場の同僚なのだという。それで、15年ぶりに再会したのだが、迂闊にもK君の電話番号も住所も聞かずじまいだった。大学の同級生を介していつでも会えるような気がしていたからだ。
それから25年すぎた昨春、息子が大学でラグビー部に入部した。同じ部の4年生にKという選手がいて、小学校のときの同級生のK君に表情がよく似ている。あのK君の子供に違いないと思いつつも、息子にとって見れば雲の上の4年生なので、父親の郷愁のために「お父さんオヤジの同級生ですか?」などと聞かせるわけにもいかず、親同士が会う機会もあまりないので年を越してしまった。
いろいろな人伝に訊いてもらったところ,やはり予感は的中していて,今日ようやく連絡が取れた。今までに,いったい何人の友達と「それっきり」になってしまったことだろう。小学校の同級生と音信が取れるようになったのは,わずかに彼一人である。不思議な縁が二度も続くと,これは友達を大切にしなければならないという天啓だと思えてくる
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