10年間乗ってきたジムニーのエンジンが不調になった。アイドリングで振動が出る,上り坂で出力が上がらない,燃料消費が急増するなどの症状から,3シリンダのうち1シリンダが着火していないのではないかと考えた。走行距離は16万キロ,この間にクラッチ板や発電機のベアリングを換えるなど,何箇所かの部品交換をしてきたが,このような状態は初めてだった。
修理工場へ持ち込んだら,予想通り1シリンダ不着火とのこと。問題はその原因だ。
1. 点火プラグの電極に燃焼生成物(炭素)が付着して火花が飛ばない。
2. 点火プラグのコード不良。
3. ディストリビュータの当該シリンダ部分だけ接触不良。
4. ピストンリング損耗。
5. 吸排気弁損耗。
6. 吸排気弁ガイド損耗。
といったところか?電気系統ならば費用もそれほどかからないだろうが,シリンダ内の不具合ならば大きな工事になるので費用も嵩む。
海技従事者国家試験に「ディーゼル主機関を減筒運転する方法と注意事項」「蒸気タービン主機を高圧タービンのみ,あるいは低圧タービンのみで運転する方法と注意事項」などが出題されるので勉強したことはあるし,取扱説明書にもその方法が記載されていたが,機関士として乗船していたときには幸いにもそのような状況になったことは一度もなかった。
陸上で,しかも自分の握り拳も入らないようなエンジンを減筒運転することになろうとは思ってもみなかった。船に乗っていたときは職務なのでエンジンの取り扱いには細心の注意を払ってきたが,毎日の足として使っている車のエンジンには無頓着だった。自分のことをエンジニアと思っていたが,恥じ入るばかりだ。
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