2010-08-04

蜂の巣の子供たち

 神田の神保町シアターへ,「昭和の子供たち」の特集企画で上映している,清水宏監督『蜂の巣の子供たち』を観に行った。
舞台は昭和22年頃の下関、広島。身寄りのない復員兵と戦災孤児たちの話。
出演している子供たちは清水監督が引き取って育てていた実在の戦災孤児で、今は75歳前後になるはずだ。
「この子供たちに見覚えはありませんか」という、画面いっぱいの字幕から映画は始まる。
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どこへも行く当てのない復員兵が駅前で今後のことを思案しているところへ孤児たちがやってくる。食べ物をわたすと、子供たちは彼らの親分に取り上げられる。
闇市の商売をすれば稼げると提案する子供たちに、それだけはやりたくないと復員兵は断る。やがて子供たちと一緒に塩田の仕事や山から木を切り出す仕事をするようになる。
子供たちのひとりが栄養失調で倒れ、仲間に山の上へ連れて行って海を見せてくれという。一杯の山羊乳と引き換えに、仲間は病気の孤児を背負って、草履で急な斜面を登っていく。ようやく頂上に着いたとき、孤児は死んでいた。
復員兵は、子供たちには教育が必要だと考える。それで、自分が育った感化院「みかへりの塔」へ子供たちをつれてゆく。すると、大勢の子供たちと教官に迎えられる。
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清水宏という映画監督を知らなかったが、とても良い作品だった。「孤児たちにパンやおにぎりを配ることが大事なんじゃない。親身になってこの子供たちの将来のために尽くしてやることが大事なんだ。」というセリフがあったが、GHQの言論統制が厳しかった時代に、難しい表現だったのではないかと思う。
『火垂るの墓』、『イノセントボイス』、『少女の髪止め』、『子供の情景』など、戦争に子供が巻き込まれてゆく映画をいくつか見ているが、どれも切なくやるせない。戦争を主導した者は、たとえ戦争責任を取らされて最期を迎えたとしても歴史に彼の人生と名を残すが、大多数の兵士と庶民と子供たちは戦争に抗うこともできず、ひとりひとりの人生を顧みられることもない。「戦後」はまだ終わっていない。

2010-07-25

情報教材研究

 午前10時から15時前まで,県内外の有志の先生と情報教材開発の研究会を開いた。それぞれの得意分野から教材を提案し,実践に結び付けられるよう検討する。自分ひとりでは限界のあることも,他人の知恵を借りることで新たな境地が開けてゆく。
 こうして検討した教材を,自分の授業に適合できるように練り直し,実践し,また持ち寄って検討する。こうした取り組みが蓄積されて,授業に使う引き出しも増えてゆく。

2010-07-24

飾り毛布実演(羊蹄丸)

 毎月第4土曜日に船の科学館のとなりに展示されている実船「羊蹄丸」で行われている飾り毛布の実演を見に行った。今回は折り方を再現できるよう,ビデオとスチルカメラ両方で撮影した。










 『花二輪』の完成。現在では飾り毛布(花毛布)を実際に行っている船は希少で,折ることができる人も少なくなっているようだ。日本船に100年以上続く文化として,この先も継承していきたい。

2010-07-21

課題研究進捗状況



ヒレ推進船の船体はほぼ完成。安定性を得るためアウトリガーをとりつけた



基本的な花毛布は作れるようになった。

ゆっくりだが少しずつ進んでいる。
ヒレ推進船は,安定して浮かぶこと,まっすぐ走ること,そして速く走ることが目標。
花毛布については,基本的な折型はできるようになった。この課題は「文化の継承」という意味もあるので,記述する,図解するなどの方法で折る手順を記録することが目的。どこまで目的に迫れるか。

2010-07-19

ヒレ推進コンテスト公開講座

横浜国立大学工学部で高校生対象の「海洋空間のシステムデザインカップ ヒレ推進コンテスト」が8月28日に開催される。
今日はその事前の公開講座で、3つのミニ講座とコンテストのレギュレーション説明、実験水槽の見学をした。
本校からは、課題研究でヒレ推進船の模型製作中の3名、他校からを含めると38名の参加だった。


船舶海洋工学棟入り口に展示してあるプロペラ



航空機輸送,船舶輸送,トラック輸送の燃料消費



木片はどのように浮かぶか



船の安定性



大型実験水槽での造波実験



ミニ講座は次の3題。
(1)船の作る波と船体抵抗
池を泳ぐ鴨の後ろにも引き波と横波(ケルビン波)が発生する。という話は、そういう視点がないと気付かない。興味深かった。
(2)船体の安定性
日本の衣食住とエネルギーの輸入依存度、これらの輸送手段である船のエネルギーコストの対航空機比較、重量で実に99.7%が 船舶による輸送による。
という説明から、大量輸送に用いられる船舶の安定性に関する専門的な話。
(3)海洋を自律航行する海洋観測ロボット、イルカや魚の泳法を船舶に応用する技術、ヒレの動きをさせるための材料の開発など、普段は聴く機会のあまりなかった話。
(4)レギュレーションは今年からヒレだけでなく、他の水界生物の動き模して良いことになった。
(5)実験水槽見学
大学の実験水槽としては世界最大規模で、今日は幾つかの種類の波を作って見せていただいた。

2010-07-08

情報教材の研究会

 横浜で情報教育の教材研究会(1830~2100)。宿題にしていた教材を持ち寄って各自で説明し,お互いの批評をする。他校の実践を垣間見ることもできる。
 教材の開発,実践,振り返り,発表,という活動を繰り返している。他校の先生とこうした研究会を持つことで,自分では気付かなかった視点から教材を見直すこともできる。締め切りがあるので仕事も進む。

2010-07-02

教育実習終了

 6月21日から行っていた教育実習が無事終了した。今回の実習生は3名で,ホームルーム,部活動,教科(授業)それぞれの場面で積極的に生徒とかかわり,充実した実習をした。

 私は実習生に対して次のような支援を行った。
(1)教員の授業と実習生の授業をビデオ撮影し,DVDに記録する。
(2)教室後方から見た生徒座席表と教師卓から見た生徒座席表の準備。
(3)授業を参観したときの記録のとりかたの提案。
(4)授業ログを記録して,その日のうちに振り返る。
(5)授業内容について,生徒が誤解しそうな点を指摘する。
(6)授業の展開順序を入れ替える提案。
(7)その他技法的なことをいくつか。

 今までにも幾度か実習生を指導したことはあるが,ビデオ撮影したのは今回が初めてだ。自分の授業は自分では見られないから,後でビデオを見ることによって,鏡を見るように自分の授業を客観的に振り返ることができる。

 実習ではあっても,生徒に対して授業を行えば,生徒がよくわかるように,生徒の理解が進むようにする責任がある。そういう場に立つことによって,実習生は授業に責任を持とうとする。

 今回の実習生は,毎回の授業の振り返りから,次の授業への課題を自分で設定し,それを克服するように努力していた。私にとっても,二週間で実習生が成長する過程にかかわって,学ぶところが多かった。