2008-09-23

海洋空間のシステムデザインカップ

同じ体積の木片,平たいのと高さのあるのではどちらがたくさんの荷物を載せられるか?


海上空港など大型浮体と波の関係を調べる実験装置。


実験水槽(幅8メートル,長さ100メートルは世界最大級)。


船の推進と造波抵抗の講義。

 横浜国立大学「海洋空間のシステムデザインカップ 公開講座」に生徒6名を引率した。これは同大学工学部建設学科海洋空間のシステムデザインコース(以前の造船学科と思う)が昨年から高校生対象に開催している「ひれ推進コンテスト」出場のための公開講座である。
 「ひれ推進コンテスト」とは,魚やイルカなど海洋生物の,スクリュープロペラやジェット推進と異なる推進方法を船に適用する研究の一環として高校生にひれで推進する船の模型を作らせ,その模型を実験水槽(幅8メートル,長さ100メートル:世界最大級)で競争させるコンテストで,11月2日に行われる。
 今回は第2回ということで,夏休み前に募集があった。海と船と魚に関係する催しならば,我が校が出場しないわけには行かないと考えて2年生に募集をかけたところ6名が集まった。今回の公開講座の内容は次の通り。
 ① 船のまわりの流れ(船の推進にともなって発生する波の話)
 ② 船に働く浮力と安定性の話
 ③ 魚が泳ぐときの挙動を船に応用する話
 ④ 実験設備見学(実験水槽と,波の挙動の実験施設)


 高校生には少し難しい内容だったが,少し難しく感ずるくらいのほうが「勉強しよう」という気持ちが芽生えて,良い刺激になるはずだ。船乗り出身の私としても,「任せておきなさい」と感ずる部分と「あれ?そうだったのか!」と感ずる部分があって,とても勉強になった。
 11月2日コンテスト当日に向けて,鰭で走る船を生徒と製作する宿題があるので明日から頑張らなければならない。申し込むときには少し躊躇もしたが,始めてみなければ何事も始まらないので,「とにかくやってみよう」という心意気で強引に一歩を踏み出した。